筋膜は中胚葉から形成されていた
卵子が受精すると細胞分裂していきます。1個が2個、2個が4個、4個が8個と。その分裂が続き球のような胞胚になります。
その胞胚がへこんでいき、外側に外肺葉、内側に内胚葉、内部に中胚葉と分かれていきます。
中胚葉は外肺葉、内胚葉を包み込むように成長していきます。外肺葉は脳および脊髄となり、外胚葉の一部は中胚葉からのがれ外側に、そして皮膚を形成していきます。内胚葉は中胚葉につつまれ消化管となっていきます。中胚葉は筋・筋膜・骨格系となっていきます。
そのため筋膜は切れ目のない1つのネットワークとなっています。
筋膜の二重バッグ構造
筋膜は筋、骨にしても内臓にしても同じような構造をしています。これは、「二重バック構造」といわれます。
イメージをわかりやすくするために、手前の口の空いたままのビニール袋を想像してみます。木の棒をバッグの真ん中に縦に置きます。両手をビニール袋に入れて、棒の両側に置いて、両手の指先を棒の上でくっつけます。
そうすると、内側から以下の順に重なります。
1.棒 2.ビニール袋の内側の層 3.両手 4.ビニール袋の外側の層 |
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1.骨 2.骨膜+筋膜(インナーバッグ) 3.筋 4.筋膜(アウターバッグ) |
ここで筋が骨にまったく付着していないことに気が付きます。
バッグの中にあるのは1つの筋のみであり、ヒトではこのバッグが600個以上の筋膜ポケットとして存在しています。
筋肉を起始と停止で区切って、単独で機能を考えるのではなく、筋肉、靭帯、骨膜も連続する一つの組織として考えます。
筋膜リリースでは張力を感じあう末端から末端までを1つのラインとしてみていきます。